今永昇太(メジャーリーガー・#1401)
番組説明
「逆境を力に、人生の分岐点を楽しむ」 “投げる哲学者”更なる進化を目指して 「今のままのスキルじゃ、頭打ちになる。もっと上手くならないと相手を圧倒することはできない」 昨シーズン終了直後に初めて行ったインタビュー。プライベートジェットの機中で、メジャーリーガー今永昇太から飛び出したのは、意外な言葉だった。 MLBの平均を上回る回転数を誇るストレートと、頭脳的なピッチングスタイルが持ち味。強豪シカゴ・カブスに移籍した年にいきなり15勝、2年目の昨シーズンも9勝と結果を残してきた。だが、去年は試合中に肉離れを起こして一時離脱、被本塁打も少なくなかった。シーズン終了時には、球団とのその後の契約も不透明だった。 けれど決して悲観的ではない。今永はさらなる進化を求めて、オフを休むことなくフロリダへと飛ぶ。向かった先は『クレッシー・スポーツ・パフォーマンス』。最新鋭の動作解析システムを備え、名だたるメジャー投手たちの活躍を支える全米屈指のトレーニング施設だ。12台のカメラとセンサーが、フォームを精密に計測、分析する。そこで浮かび上がったのは、ミリ単位の微妙な身体のズレ。けがをした左足を無意識にかばうことで、骨盤の回転などにわずかに狂いが生じ、思い描く理想的なピッチングではなくなっていた。 このままでは、来シーズン通用しない。課題を再認識した今永は、11月に帰国すると3か月にわたる緻密なトレーニングで肉体を研ぎ澄ませていく。 取材中、彼の言葉にたびたびハッとさせられた。“投げる哲学者”とも呼ばれ、野球から人生まで話題は幅広い。再起にかける原動力を、かつてメジャー挑戦を決めたときの思いと重ねてこう語る。 「自分を変えたいなと思ったんですよ。人間的な殻を破るのは今しかない。それを逃したら、俺はもうずっと、自分すらもが作り出してしまった自分になってしまう……」 そしてメジャー3年目、チームとの新たな契約は自ら1年と区切り、退路を断った。「ビジョンはしっかり見えている」。いついかなる時も、変化を恐れない。アップデートされたその姿で、またマウンドに上がる。 1993年9月1日生まれ、福岡県出身。 駒大から2015年のドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団。2022年はキャリアハイとなる防御率2.26を記録し、ノーヒットノーランも達成した。 23年は左のエースとしてWBC制覇に貢献。シーズンでは174奪三振で自身初のタイトルを獲得。オフにポスティングでMLBシカゴ・カブスと契約した。 24年、メジャー1年目にして15勝3敗、防御率2.91と堂々たる活躍。25年は前半に一時離脱しながらも9勝をマークし、初のポストシーズンでも2試合に登板。オフにクオリファイング・オファー(QO)を受諾し、1年約34億円でカブスに残留。 メジャー3年目となる今シーズン、先日の試合で初白星を挙げ、自己最多に並ぶ11奪三振を記録した。
この番組は配信を終了しました。